鉛の魂 ジョーカーから奈良の暗殺者へ――怨みが義になる

4592

鉛の魂 ジョーカーから奈良の暗殺者へ――怨みが義になる  (4592)

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平井玄 著/現代書館/四六判 並製 /240ページ

 

自らのがんサバイバーとして、身体の変容と延命を媒介に資本主義の延命を見つめる中で、さらに市井の人々たちが持つ、人として残るものとして「義」を問う。「義」の不全と渇望、その暴走としての2021年京王線での「ジョーカー」刺傷事件から、2022年7/8の安倍元首相殺害事件とは何かまでも問う一冊。
「私怨有理」。この憎悪の底まで潜り、どこへ突き抜けるか」。私鉄での事案から元首相暗殺―「死」への恍惚から標的を貫く弾丸へ、「ジョーカー」たちはなにに到達したのか?

 

目次

1 魂の夏
2 ジョーカーたちはいつも行き先を間違える
3 海辺の岩
4 国家を引き寄せる者たち
5 逃散のかすかな地鳴り
6 悪い人と義の人
7 オウムとジョーカー
8 忘れられた民
9 風に吹き飛ばされる人びと
10 森崎和江『闘いとエロス』この恋愛小説から何をつかみ出すか?
11 両手になにを握るのか
12 紙と錘
晶篇1 夏の散弾
晶篇2 鉛の魂

 

平井玄 (ヒライゲン) 
1952年5月5日、東京都新宿2丁目のクリーニング店に生まれる。東京都立新宿高校時代に坂本龍一らと全共闘運動に関わる。
早稲田大学文学部抹籍。1980年代には、府川充男、竹田賢一、後藤美孝とともに雑誌『同時代音楽』の編集にたずさわる。
著書に『愛と憎しみの新宿』(ちくま新書)『彗星的思考』(平凡社)『ぐにゃり東京』(現代書館)など。

 

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