パリと五輪 空転するメガイベントの「レガシー」

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佐々木夏子 著/以文社/四六判 並製/328頁   オリンピック災害は東京だけじゃない グラン・パリ計画の加速装置・オリンピックがパリにやってくる── パリと五輪の因縁から、進行するジェントリフィケーション、そして「オリンピックマネー」まで。 パリ五輪に抵抗しているのは誰か? 2007年よ […]

月曜か火曜

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ヴァージニア・ウルフ(著) ヴァネッサ・ベル(画) 片山亜紀(訳)/エトセトラブックス/A4変形判/176ページ   永遠のフェミニスト作家、ヴァージニア・ウルフが自分で編んだ唯一の短編小説集。 彼女の真摯な「叫び声」を、100年後の今そのまま読む。 ウルフの最初の短編集を、1921年刊行 […]

家父長制はいらない 「仕事文脈」セレクション

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仕事文脈編集部編/タバブックス/B6変形判/160ページ   格差、差別、バッシング、家族、戸籍……色んなひとが困っているけど、これって全部同じ問題=家父長制なんじゃないか? さまざまな角度から「仕事」を考えるリトルマガジン『仕事文脈』。近年掲載した記事の中からフェミニズム、ジェンダー、セ […]

ヒッピーの教科書

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原作:赤田祐一(スペクテイター編集部) 作画 関根美有/エディトリアル・デパートメント/B5変型/112頁   2019年に刊行した『スペクテイター』44号所収のまんが記事「ヒッピーの歴史」が、ハードカバー仕様の単行本になりました。 1960年代にアメリカ社会を揺さぶったヒッピー・ムーヴメ […]

バビロンの路上で 律法に抗う散歩者の夢想

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マニュエル・ヤン著/以文社/四六判/288頁   歩く階級闘争 台湾キリスト教会の牧師の父、共に学び闘った同志たち、アメリカ帝国が築く都市の風景――酩酊と追憶のなかで、個人史の情念は民衆蜂起の欲望と接続し、解放主義的キリスト教の叛逆精神は異端派マルクス主義の革命理論と合一する。霊と肉、求道 […]

その猫の名前は長い

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イ・ジュへ著 牧野美加 訳/里山社/四六判/288ページ   「何がしきりにわたしたちを臆病者にさせるのだろう。わたしたちを絶えず孤立させ、ああはなりたくないと人に思わせ、軽蔑されやすい顔に変貌させ、何かを証明しなければと常にみずからを追い立てる。この病の名は何だろう。」(本文より) &n […]

遊行め

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渡辺眸/プラサード書店/A4縦形並製/344頁   渡辺眸さんは最近自宅近くのスタジオを閉め、フイルムや紙焼きなど写真類は倉庫を借りて引っ越していた。引っ越し先の荷物はまだ未整理のままで、私は、その倉庫に2022年5月から翌年2月まで毎月3日~7日間をかけて、フィルムや紙焼きなど原版の探索 […]

ノット・ライク・ディス トランスジェンダーと身体の哲学

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藤高 和輝 著/以文社/四六判 上製/296ページ   「真理はあなたのなかに存在する。私たちは自分を曲げなくていい」 身体とは何か。ほかならぬ、誰もが生きているこの「私の身体」とは何か。本書は、トランスジェンダーの身体経験の分析を通し、そのトランスの身体を(シスジェンダーに対して)「特殊 […]

日記発、小説経由、雑誌行き

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金井タオル/つくづくポケットライブラリ/A5変形/210ページ   小沼理『みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに』の編集を担当した作者が、自分でもつくってみようと日記を書き出してみたが、なぜか段々と雑誌に近づいていってしまう…。その過程を記録したという特異な日記本。   目次 […]

「第2回刑務所アート展」カタログ

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Prison Arts Connections/B5/72ページ   刑務所アート展は、全国各地の刑務所で服役する受刑者からアート作品を募集して企画展を開き、審査員および展示会場やWebギャラリーで作品を観た人のコメントを、応募した受刑者に返すことで、「壁」で隔てられた刑務所の内と外の交流 […]

ケルベロス・セオリー記録集

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ケルベロス・セオリー/B5/33ページ   社会運動からうまれた「セーファー・スペース」という概念を、フェミニズムの視点から実践するアーティスト・コレクティブ、ケルベロス・セオリーによる、2021年から2022年までの活動をアーカイブした記録集。2年の間に行ったさまざまな活動──展覧会、ド […]

読書と暴動 プッシー・ライオットのアクティビズム入門

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ナージャ・トロコンニコワ著 野中モモ訳/ソウ・スウィート・パブリッシング/四六判変形/304ページ   「どうしてプーチンのロシアは、私を刑務所送りにしたのだろう? 私は当時、無一文の22歳で、 3歳の女の子の若い母親だった。家父長制の世界に生きる女性アーティストで、ディオゲネスと行動の哲 […]

小さき者たちへ

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夕暮宇宙船著/地下BOOKS/A5判/76頁   イスラエルによるガザへのジェノサイド攻撃が始まった2023年10月7日。その約2ヶ月半後にWeb上で発表され、X(旧Twitter)等で大きな反響を呼んだ作品に追加原稿を加えた完全版。 遠くの国で続く凄惨な戦争と、あいも変わらず続いてく日常 […]

国境を越える日本アナーキズム 19世紀末から20世紀半ばまで

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田中ひかる 編/水声社/A5判上製/294頁   日本アナーキズム史の再検討 幸徳、大杉に限らず、エスペラント語などを駆使し、手紙・雑誌・パンフレットを介して、世界各地と交流してきた日本のアナーキズム。石川三四郎の「土民生活」の着想源、日本に触発されたロシア革命の元闘士、大杉の思想を吸収し […]

流されながら抵抗する社会運動 鶴見俊輔『日常的思想の可能性』を読み直す

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松井隆志著/現代書館/四六判/216ページ   戦後日本思想界において間違いなく大きな存在である鶴見俊輔は、アメリカのプラグマティズムを日本に紹介した哲学家、また多岐にわたる領域への言及を重ねた評論家、さらには大衆文化への幅広い目配りをした著作なども数多く、なかなかとらえがたい巨大な存在と […]

思想としてのアナキズム

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森元斎 編/以文社/A5判/312ページ   いかに「思想」としてのアナキズムを保持し得るか。どこまで原理的に、かつ多様に、アナーキーであり続けられるのか――。 暴力論、運動実践、哲学、人類学、宗教、音楽、映画、フェミニズム、近代日本、さまざまなベクトルが交差するアナキズムの現在。 &nb […]