鳥は飛ぶのが楽しいか

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鳥は飛ぶのが楽しいか  (4335)

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チャン・ガンミョン著 吉良佳奈江訳/堀之内出版/四六判 並製/368ページ

 

ソウルのセヨン高校で給食費の横領事件が発覚。
動揺する学生たち、加熱するマスコミ、事態を抑え込もうとする教師たち、迫る大学入試……。
追及の先頭に立つ級友とともにビラまきをおこなった3年生のジェムンは、学校に対する怒りと、大学入試に影響が出ることを心配する母親との間で揺れていた。
不正義に直面したとき、私たちは立ち向かうことができるのだろうか?

大人の不正義をめぐって若者たちのさまざまな思いが交錯する表題作をはじめ、職場、就職活動、フランチャイズ店舗、ストライキ現場などで“希望”を求めて闘う人々が交差する10編の連作小説。
元新聞記者として現代韓国社会のリアルを鋭く見つめてきた気鋭の作家が贈る、闘いと希望の書。

 

目次

日本の読者へ

第1部 切る
バイトをクビに
待機命令
工場の外で

第2部 闘う
ヒョンス洞パン屋三国志
人の住む家
カメラテスト
対外活動の神

第3部 耐える
みんな、親切だ
音楽の価格
鳥は飛ぶのが楽しいか

作家の言葉
訳者解説

 

チャン・ガンミョン 張康明/장강명
1975年、ソウル生まれ。延世大学都市工学科卒業。建築関係で就職したが肌に合わず、新聞社「東亜日報」に入社し新聞記者となる。2011年、長編小説『漂白』で作家としてデビュー。現在は退職し文筆業に専念している。社会批評からSF まで幅広い作品で知られ、韓国文学に新しい活気を吹き込んでいる。ハンギョレ文学賞、秀林文学賞、済州4・3平和文学賞、文学トンネ作家賞などを受賞。
邦訳書に、『韓国が嫌いで』(吉良佳奈江 訳、ころから)、『我らが願いは戦争』(小西直子訳、新泉社)。そのほかの主な作品に、『コメント部隊』、『大晦日、またはあなたが世界を記憶する方式』など。

吉良佳奈江
1971年静岡県生まれ。法政大学講師。東京外国語大学日本語学科、朝鮮語学科卒。おもな翻訳にチャン·ガンミョン『韓国が嫌いで』(ころから)、チョン・ソンテ『二度の自画像』(東京外国語大学出版会)、ソン・アラム『大邱の夜、ソウルの夜』(ころから)など。

 

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