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新教出版社編集部 編/新教出版社/四六判/200ページ
東京オリンピック・大阪万博、さようなら!
――パンデミック下のメガイベントに決定的な否を
東京オリンピック・大阪万博は、「一つの言葉」のもと民を統治する「現代のバベルの塔」だ! 従来は神が人間をいましめる道徳譚として理解されてきた「バベルの塔」。これを文明・植民地支配からの解放の物語として読みなおすとき、その現在形としてたちあわられるのがほかならぬ2020東京オリンピック、2025大阪万博である。これら現代のバベルの塔は、あまたの街を、生活を蹂躙しながら、パンデミック下でなおも蠢きつづけている。何が起ころうが関係ない、あるいは何ごとも起こってはいない。そのプロジェクトはけっして揺るがないとでもいうかのように。
月刊誌『福音と世界』2019年8月号の同名特集を大幅増補した本書は、解放の神学、科学技術史、ジェンダー、アクティビズムなどの視点による9つのテクストと著者3名のトークにより、その統治から離脱しようとするたたかいの書である。オリンピックはいらない、万博はいらない。わたしたちにはほんとうのことだけあればいいのだから。
装画=武盾一郎、装釘=宗利淳一
目 次
はじめに
混乱(バラル)の民として生きる――オリンピック・万博に反対する解放の神学 有住航
生活 against オリンピック――路上のアーティスト・いちむらみさこの見た景色 いちむらみさこ(インタビュー)
参加しない勇気――大阪万博をめぐる断片的省察 酒井隆史
〈トークセッション〉バベルの塔なき世界へ 有住航×いちむらみさこ×酒井隆史
「「古代の廃墟」としての近代」の廃墟――ボイコット2020ー2021 入江公康
オリンピックとカジノ万博は現代のバベルの塔か?――科学技術とプロテスタンティズムの倫理 塚原東吾
その輝きには要注意!――「参加」することに意義はあるのか? 田中東子
ひとを線引きする――パラリンピックの歴史的変遷から 坂井めぐみ
Decolonize This!――オリンピックと植民地主義 井谷聡子
これは私のからだではない――モノとの新しい関係について 白石嘉治