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インドネシア囚人組合編 アボリショニスト・コレクティブ訳/A5/44ページ
インドネシアの獄中から届いたアナキスト三人のエッセイ。
火炎瓶投げて禁固8か月、グラフィティボムって禁固10か月、大麻担いで禁固15年。
不服従の欲望、アナキスト的確信、地元愛・・・こうした心情/信条からの行動が国家の法に咎められ、監獄行きとなったインドネシアの若者たち。
国家権力に自由を奪われ、自分の身一つしか頼れない腐敗しきった監獄で、一体、かれらは何を思い、いかにサバイバルするのか?
獄外の家族や恋人や友人を、いつもあてにできるとは限らない。ならば、獄中のアナキスト仲間で団結して、相互扶助するしかない。こうしてインドネシア囚人組合 @serikattahanan が結成された。
とにかく金がなくてはやっていけない獄中生活を支え合う収入創出活動の一環として、組合員たちは獄中記を出版販売することに。クラウドファンディングで出版費用を集め、組合員がそれぞれの行為、経験、省察を文章化して、獄中記ジンが完成した。
ジンのタイトルは組合員の合言葉でもある『初心を貫け』。インドネシアの獄中者と監獄の壁を越え、国境を越える連帯を続けてきたアボリショニスト・コレクティブによって、この度、日本語版を刊行する運びとなった。
獄中記の書き手たちは、アナキストを過剰に危険視する警察の取り調べをかわし、金がすべての獄中で繰り広げられる地下経済活動に参戦し、自分の存在と尊厳を守るミクロな抵抗である詩作、執筆、獄中ライブラリーにも取り組む。インドネシアの現役アナキスト囚人たちが、獄中でこっそりスマホに打ち込む、率直で無謀、内省的かつ煽動的な言葉をキャッチせよ。( @till.we.free.us より)
目次:
日本語版に寄せて (ジュンキル・マルタ)
壁は壁に過ぎない、それは粉砕可能だ(ジュンキル・マルタ)
足枷と自分自身(マイナー・セラピー)
火炎瓶 (オビチュアリ)
囚人支援―獄中からの組織化の経験(ジュンキル・マルタ)
インドネシア囚人組合について
訳者あとがき(アボリショニスト・コレクティブ)