コミューンをつくること、ジョージ・フロイド蜂起以後のアメリカ Building commune / America after the George Floyd Uprising 

アメリカ・ワシントン州からコミューンにくらす二人、さらにニューヨークから高祖岩三郎さんを迎えて、トークイベントを開催します。
二人は、オリンピック山脈のふもとの小さな集落に友人たちと住み、水源や土壌、植生を調査し、共に豊かに生きていくためのインフラを建設してきました。
一方でかれらは、ジョージア州アトランタで森を切り拓いてつくられようとしている、大規模な警察の市街戦訓練施設(「コップ・シティ」)の建設反対闘争に加わっています。
かれらはこうした二つの実践、つまり、コミュナルな生活の構築と、政治的なたたかいへの参加を、分けることはできないといいます。物理的な生活の基盤があることで、たたかいに参加することができるのであり、たたかいをとおしてさまざまな関係性が打ち立てられ、惑星的なコミューンのネットワークが形成されることで(たとえば、ひとびとの往来がうまれ、さまざまな技術、情報、アイデア、情動が共有されていくことで)、コミュナルなインフラの建設は可能になるのだと。
それでは、東京では、日本列島では、東アジアではどうでしょうか?
まずは二人の日々の話を聞かせてもらうところから、交流をはじめましょう。

トーク コミューンにくらす二人(ワシントン州)
討論 高祖岩三郎(ニューヨーク)
言語 英語/日本語(通訳あり)

日時 11月18日(土)18時30分~21時30分(軽食休憩あり)
会場 IRREGULAR RHYTHM ASYLUM(東京都新宿区新宿1-30-12-302)
入場料 カンパ制

予約制 先着順 定員20名
申し込み 定員に達したため申込受付を終了しました。何卒ご了承ください。

*ヴィーガン食の軽食あり(byサパ子・タク、カンパ制)

【コミューンにくらす二人から】

わたしたちはアメリカ合衆国(と呼ばれるところ)の北西の角でくらしています。長い間、さまざまな闘争に参加してきましたが、とりわけ打ち込んできたのは、地球のための闘争と、警察との闘争です。わたしたちはこの十年間、友人や同志たちと共にある生活を打ち立てること、コミュナルな家、食物、社会プロジェクト、思考、反乱への参加を共有することに、たくさんの時間をついやしてきました。五年前、わたしたちはそうした友人たちの何人かと、ある田舎でコミューンの建設をはじめました。現在、同じように土地に住まう同志や友人たちの大きなネットワークにつながりながら、オフグリッドで生活しています。わたしたちはこの惑星を破壊することでしか存在できない文化の中にいて、それでも地球の生命アースライフを豊かにしていけるような生活の方法を身につけようとしています。

イベントでわたしたちがまず話したいのは、わたしたちのくらす地元の文脈のことであり、わたしたちが同志たちや人間以外の世界ともっと深く関わりあうためにしてきた、さまざまな試みについてです。それから、わたしたちが試みようとしている、戦闘的な闘争と関わりつづける、さまざまな共有世界シェアード・ワールズの構築について議論することになるでしょう。わたしたちは崩壊していく帝国からただ消極的に逃れて、閉じこもりたいわけではありません。わたしたちは積極的に国家を裏切りたいのです。わたしたちはたたかいを継続しながら、わたしたちや同志たちがみずからを支えていけるような、自律的で活気に満ちたさまざまな領土を、ゆっくりと構築していくつもりです。

わたしたちはまた、アメリカ合衆国(と呼ばれるところ)でまさにいま起こっている闘争の情勢についても議論したいと思います。とくに焦点をあてたいのは、2020年のジョージ・フロイド蜂起と、ジョージア州アトランタのコップ・シティ建設をめぐる現在の闘争です。後者の闘争は、環境を守ろうとする、領土をめぐる闘争の直感と、近年の警察との闘争の戦闘性を融合させようとしています。

【From two living in a commune】

We come from the northwest corner of the so-called US. We are long-term participants in a variety of struggles, with a particular dedication to struggles for the earth and against the police. We have spent much of the last decade building a shared life with friends and comrades, sharing a constellation of communal houses, food, social projects, thought, and participation in revolt. Five years ago, we began building a commune in a rural area with several of those friends. Today, we live off-grid, within a larger network of comrades and friends living on land. We are trying to learn how to live in ways that encourage earth life, from inside of a culture that exists only through destruction of the planet.

We will present on our local context and on our efforts to develop more deeply entangled relations with our comrades and with the non-human world. We will discuss our attempts to construct shared worlds that stay in relation with militant struggle. Our intentions are not a passive retreat from a collapsing empire, but an active betrayal of the state, and a slow construction of autonomous and vibrant territories that can give ourselves and our comrades a place to sustain ourselves while we continue to fight.

We will also discuss the state of struggle in the so-called US right now, with a particular focus on the George Floyd Uprising of 2020, and the current struggle around Cop City in Atlanta, Georgia, which seeks to weld the intuitions of eco-defense and territorial struggle with the militancy of recent struggles against the police.