ウジョとソナ 独立運動家夫婦の子育て日記

3599

ウジョとソナ 独立運動家夫婦の子育て日記  (3599)

販売価格(税込)
¥2,860
在庫状態 : 在庫有り

パク・ゴヌン 著・画 神谷丹路 訳/里山社 /A5判 並製/368ページ

 

日本の支配と戦争の只中も、慈しんだ家族の日常。祖国・韓国は日本の植民地下。独立を夢見て亡命した中国は日中戦争に突入。避難生活を余儀なくされた大韓民国臨時政府夫妻の姿を、我が子に希望を託す「子育て」の視点から綴った日記をグラフィックノベル化。赤ん坊の成長を主眼にしながら、日本軍の泥沼戦、先行きの見えない韓国同胞、泰然自若とした中国人の知られざる姿を繊細に描きだす。

 

目次

1 ジェシーの誕生
2 戦争のはじまりと百日のお祝い
3 船上で歌う「アリラン」
4 空襲とはじめての「オンマ」
5 バスの旅と中国大陸の人びと
6 ジェシー1歳。まとまらない独立運動
7 父の不在と爆撃の日々
8 次女、ジェニーの誕生と空襲
9 姉妹の成長と長引く戦争
10 母の病と戦争の終わり
11 志なかば、帰郷へ
エピローグ ふたたび、ソウルにて

 

パク・ゴヌン (著・画)
1972年ソウル生まれ。グラフィックノベル作家。弘益大学で絵画を専攻したのち、1997年からグラフィックノベルを描き始める。韓国現代史を扱う物語を描く作家として知られる。02年、非転向長期囚(思想を転向しないまま刑期を終え、拘束延長の状態にある者のこと)の屈曲した人生を描いた『花』で大韓民国出版漫画大賞新人賞、2014年、拷問に耐え抜いた80年代の民主化闘争家を描いた『獣の時間』で富川国際漫画大賞を受賞した。近作に、人民革命党事件の死刑囚8人を描いた『その年、春』(2018年)。近年の韓国社会で起きる社会問題を扱った風刺漫画『モンスター』(2020年)などがある。

神谷 丹路 (カミヤ ニジ) (翻訳)
東京都生まれ。韓国語翻訳、日韓関係史研究。国際基督教大学在学中の81-82年に、韓国延世大学へ留学。訳書に、尹興吉『鎌』(安宇植との共訳・角川書店)、趙廷来『太白山脈』(安岡明子他との共訳・集英社)、児童書の翻訳も多く、『だまされたトッケビ』『よじはん よじはん』(いずれも福音館書店)など。著書に、『韓国 近い昔の旅 植民地時代をたどる』(凱風社)、『韓国歴史漫歩』(明石書店)、『近代日本漁民の朝鮮出漁』(新幹社)他。現在、早稲田大学、法政大学他で非常勤講師を勤める。

ヤン・ウジョ、チェ・ソナ (原案)
夫、ヤン・ウジョは1897年生まれ。1916年、19歳で渡米し、アメリカで事業を興す。帰国後は植民地となり、貧国に喘ぐ祖国の窮状を目の当たりにし、大韓民国臨時政府に参加し、独立運動をすべく中国大陸へ渡る。独立運動中に出会ったチェ・ソナと結婚。1938年、長女ジェシーが誕生。日中戦争の戦時下、祖国の独立を夢見て臨時政府のメンバーとして働きながら、祖国の長女、ジェシーの子育て日記を妻、チェ・ソナとともに記す。
妻、チェ・ソナは1911年生まれ。梨花女子専門学校(のちの梨花女子大)で教鞭をとっていたが、ウジェと出会い結婚し、中国へ渡る。ほどなく長女、ジェシーを出産。夫ともに臨時政府の家族の一員として活動をともにしながら、ウジョとともにジェシーの子育て日記を記す。

 

数量