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Kotono x Katsuya/H180mm×W180mm/32ページ
映画『異人たち』を主軸に、パンセクシュアルを自認しているKotonoとゲイ男性であるカツヤがそれぞれの視点から綴った2部構成のZINE。それぞれテーマを「Nearly Queerly」「(クィア)に過去を描き直し、未来を眼差すこと」と設定し、音楽から映画、イベントや日記に至るまで様々なトピックについて語ります。
クィアであるからといって、クィア理論に造詣があるわけでもなければ、権利活動の場に足繁く通っているとも言えない。そもそも当事者性が過剰に尊ばれることには危機感すら抱いているし。でも、この異性愛中心的な社会の中で、クィアである私たちの物語を語ることは、いくらしてもし足りないはずだ。
「個人的なことは政治的なこと」、第2波フェミニズム運動から脈々と受け継がれるこのスローガンは、日本でどれだけ実践が伴っているだろうか。どれだけ個人の尊厳を踏みにじる政治が行われているだろうか。個人の力を信じる上で、正直限界を感じてもいる。けれども愛する音楽や映画の力を借りてならば、そして、信頼できる友人と一緒ならば、口に出せる言葉がある。見えてくる景色がある。
QUEERという形容詞で捉えられてこなかった物語を、QUEERLYという副詞を以って描き直すために。「みんなの思う・分かりやすいQUEER」に収斂されてしまった、そのピースに目を向けるために。私たちは私たちの物語を語る。
■ 目次
〇 Side Kotono —「Nearly Queerly」
・まえがき
・揺らぎ続けるクィアネス
・日記
・「Ximaira」遠回りして手に入れた私の光
・変わるまで、鳴り止まない
・誰のために誇るのか 何のために変えるのか
・「ナン・ゴールディンに学ぶ社会運動・デモの礎」(映画『美と殺戮のすべて』考)
・「向き合えてないことは解ってる、繋がってる」(映画『異人たち』考)
・ 映画『異人たち』 浅井ちゃんと対談
〇 Side Katsuya —「(クィア)に過去を描き直し、未来を眼差すこと」
・まえがき
・「Eurovision Song Contestとピンクウォッシング(仮)」
・「『個人的なことは政治的なこと』を当たり前に」(シリーズ『ラスト・コール / 性的マイノリティを狙う殺人鬼』考)
・「Music to Celebrate Our Queerness With」(祝福の為の音楽)
・日記(2024年4月1日)
・「内なる子供を救うために/To Save Our Inner Children」(映画『異人たち』考)
・Illustration:金井冬樹
Kotono
Queer galsによるインドアレイヴ・Ximairaオーガナイザー。2023年9月発足。次回開催は8月・9月に2本立てを予定。2017年頃からジンスタとして細く長く活動しており、東京・大阪・群馬や台湾など多くのイベントに「BGMzine」を出展。現在issue6まで発行・発売中。
学歴も職歴も書けることは大してないが、ファッション・音楽・映画への愛と政治に対する深い関心を大切にしながら、個人的な発信を続けている。
Katsuya
25歳、会社員。2022年5月より名古屋のZINEトリオ・ひらめき舎のメンバーとして活動、ZINE『ひらめき』を制作・販売する傍ら、愛知県を中心にイベント出展などを行っている。
2023年春より拠点を東京に移し、2024年3月には初めて個人名義のZINE『MY STORY WITH DIVA』を発売した。興味分野はポップミュージック、クィア映画など。