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写真:民写研 前書き:パク・スンファ/Listen to the City/230mm x 290mm/ハードカバー 230頁
都市再開発と闘うソウルのデザイン/アート・コレクティヴListen to the Cityから出版された写真集『싸움/Protest』は、「民族の写真研究会(民写研)」の会員5名(ガァン・センキ、パク・スンファ、ソンヒョク、イ・ソヒェ、イム・ソクヒョン)による記録である。催涙弾が飛び交う街頭で、メンバー5人が残したフィルムは、なんと10万カットにも及ぶ。これらの写真のネガフィルムは、2007年に民主化運動記念事業会資料館に寄贈されている。
『싸움/Protest』に掲載された写真の撮影時期は、1989年1月21日の「全国民族民主運動連合結成大会」から1993年12月6日「ギム・ビョンゴン3周忌追悼式」までである。これら白黒の写真は、その時代がなぜ「闘争」の時代だったのか、なぜ不条理な国家権力に対抗し「闘う」しかなかったのかを教えてくれる。
『싸움/Protest』は、1989年に発刊されたパク・ヨンスの写真集『民衆の道』の続編でもある。 『民衆の道』は、1985年から1888年、全斗煥の白潭寺行まで「第五共和国」の後半期を盛り込んだ写真集として、当時軍部独裁に屈した主流メディアでは見られなかった写真と文が含まれている、民主化運動ドキュメンタリーの記念碑的な作品である。 『싸움/Protest』は、バトンを受けるように『民衆の道』以降の闘争を記録している。
『싸움/Protest』は、「ヘル朝鮮」に苦しんでいる韓国の民衆へ向けた、1980〜90年代の軍事独裁打倒を目指した時代の写真家たちの無言のメッセージだ。
解説を書いたハン・ホング聖公会大教授は、写真集『싸움/Protest』の意味をこう説明する。
「写真の中に登場している、このたくさんの人々は、今どこにいるのか。写真に写っている若いヒーローたちは、既成の権威と秩序を覆すために街頭に繰り出した。写真の中のヒーローたちは、40代後半から50代後半くらいの年齢になっているだろうから、当時若かった彼らが覆そうとした世代になってしまった。これほど闘ったのに、いまのこの状況はなんなのか、それとも、これほどまで闘ったからこそ、今の状況で済んでいるのだろうか。」