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堀田真紀子 著/インパクト出版会/A5/299ページ
定められた日に世界の町中を自転車乗りが走り回る、パーキングを借り切って展示やイベントを行う、町中に描いたアートでパラレルワールドを出現させるなど、アートで社会を異化していくナウトピアンたちの活動を紹介しながら、いまここから始める社会変革を模索した書き下ろし長篇論考。図版多数。
もくじ
第一章 政治概念の再検討
第二章 実践的な文化の創造が鍵
第三章 サンフランシスコ!
第四章 論のターゲットの設定
「ナウトピア」のあらまし
(1)今、ここが変革の舞台
(2)自分でやれ!
(3)待ったなし!
第五章 チャルカ運動とナウトピア
(1) ガンジーの時代のチャルカ運動
(2)今の時代、チャルカ運動はどこで行われるべきか?
(3)今の時代のチャルカ運動
(4)何を「資本」と見るか?
(5)今の時代のチャルカ運動と自給自足
(6)「今の時代のチャルカ運動」がナウトピアの領土をつくる
(7)消費の現場からクリエィティビティとつながりの感覚を奪回する!
ナウトピアン紹介1
アクション・ウィーバー
チャルカ運動のクラッシックな再現
ナウトピアン紹介2
リサルースの愛するオーブン
ナウトピアのパン種をひろげる
第七章 ナウトピアンの権力概念
(1)新しい世界をつくる力としてのカミングアウト
(2)「個人的なこと」ほど政治的なこと
(3)カルチュラル・クリエイティブと内発的権力
(4)内発的権力の行使者とドロップアウトの違い
(5)希少性の感覚の欠如が、あらゆる競争をナンセンスなものにする
(6)拡張された芸術概念が、内発的権力の源泉をピンポイントで探り当てる
ナウトピアン紹介3
パーキング・ディ
理念を個性化する脱中心的、自己実現の運動
第八章 メタモルフォーゼとしての革命
ナウトピアン紹介4
クリティカル・マス
よろこびの政治学から身体化された直接参加型民主主義の実践へ
第九章 社会運動の道具化消滅の射程
(1)運動の道具化は、単なるパワーゲームの場への堕落をまねく
(2)アートの政治的機能を見抜いたシラーはよろこびの政治学の先駆的存在だった
(3)運動の道具化克服の次なる目標は、言葉を超えたものに根ざすこと
(4)言葉を超えたよろこびは対立図式を超えていく
非暴力主義社会運動の核心にはアートがある!
(5)チャルカ運動の戦法で、依存関係を超えていく─蛹の殻から身をもぎ放せ!
ナウトピアン紹介5
SANE
アート特有の無規定性を社会運動にももちこむ
第十章 街に固有の文化の破壊
ナウトピアン紹介6
歩道はみなのためのもの
パブリックスペースの「文化」を変容させる
第十一章 今の時代のコーオプテーション
ジェントリフィケーションの手強さ
第十二章 ナウトピアをパラレルワールドに隠す?
ナウトピアン紹介7
パラレルワールドとしてのナウトピアへの入り口
モナ・カロンの壁画
第十三章おわりに
ナウトピアを仕事に落としこむ
注
あとがき