山田勇男『白い夢』

3480

山田勇男『白い夢』  (3480)

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山田勇男/虹霓社/A4/20P

 

ひさしぶりに本物の闇に出会ったような気がした。
遠い昔に失われてしまった闇の世界が
白い夢に照らしだされて光りだす。
私は骸骨の美女に恋をした。
―寺村摩耶子(エッセイスト、絵本研究者)

 

ヤマヴィカ世界の新たなる地平、再始動。
ヨーロッパを拠点に、8ミリフィルムにこだわり続ける稀有な映像作家・山田勇男氏の新たな幻想譚『白い夢』が、ドイツより到着しました。挿絵、書き文字(ヤマヴィカフォント)、映像と既存の枠に収まりきらない多彩な活動を続ける山田勇男氏の新作は漫画。漫画としては、2013年に発表された「午前三時に蝋燭の火が蒼ざめる」以来、6年ぶりの新作となります。

きっかけは、つげ義春さんとご一緒したある席でのこと。
「社会人の仲間入りをした二十歳を過ぎたあたりに、此の世に生きていくのがつらく、函館にあるトラピスト男子修道院に入って、俗世間を離れ、沈黙と祈りの生活に憧れた話しをさせてもらったところ、つげさんも中学生の頃、家に居るのがつらく、いつも通る高い塀のその向うに修道院があり、そこで暮していたかった話をしてくれた」「その時の話のくだりで突然私は、修道院をモチーフに漫画を描きます、と、つげさんの前で勝手に宣言してしまった」
*本書あとがき「生活に夢を持たない人が童話を書けるとタルホが言った。」より

「漫画」と記載しているものの、しっかりした厚紙の表紙と画用紙のような本文から来る印象は「漫画」というよりもまるで「画集」のような仕上がりに。
虹霓社では、今後も「ヤマヴィカ漫画」を刊行していきます。

 

山田勇男(やまだ いさお)
1952年、北海道生まれ。 74年、演劇実験室天井棧敷に入団。寺山修司監督作品映画の美術・衣装デザ インを担当。77年、札幌にて漫画家・故湊谷夢吉らと銀河画報社映画倶楽部を結成。 稲垣足穂の『一千一秒物語』をモチーフに製作した処女作『スバルの夜』以来、現在まで8mmフィルムを中心に100本を超える作品を制作。国内外で特集上映が組まれ、作品は美術館や大学に収蔵されている。
劇場映画の監督作品は、『アンモナイトのささやきを聞いた』(1992、カンヌ国際映画祭招待)、つげ義春原作『蒸発旅日記』(2003)、『シュトルム・ウント・ドランクッ』(2014)。 書籍は『夢のフィールド』(1992/イメージ・ガレリオ)、『星のフラグメント』(2003/ワイズ出版)、『戯れ』(2008/北冬書房)、『人魚』(2013/同前)、『ヤマヴィカ宇宙學』(2014/虹霓社)、『ヤマヴィカ宇宙學 II』(2015/同前) 、最近のDVDに『山田勇男・湊谷夢吉共同演出 銀河画報社映画倶楽部全作品集』 (2018/虹霓社)、三部作 『影の輪郭』『夢の遠足』『光の韻律』(2018/October Light)がある。
公式サイト www.yamavicascope.com

 

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