燃えるキリン 黒田喜夫 詩文撰

3038

燃えるキリン 黒田喜夫 詩文撰  (3038)

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黒田喜夫[著]/共和国/菊変型判 並製/404頁

 

おかあさん革命は遠く去りました
革命は遠い沙漠の国だけです——「毒虫飼育」

ぼくは掟なんか欲しくない
燃えるキリンが欲しいだけ——「燃えるキリン」

何からおれの名を除くというのか
革命から? 生から?
おれはすでに名前で連帯しているのではない——「除名」

いや、それでもわれわれは、あくまでもじぶん自身の内なる飢えた子供のためにだけ書く。そして、そうすることで、私はいずこかの飢えた子供の存在も発見しようとするだろう。——「飢えた子供に詩は何ができるか」

 

目次

第一部 詩 撰

最初の無名戦士 [単行本初収録]
黍餅
詩書をあとに [単行本初収録]
寡婦のうたえる [単行本初収録]
燃えるキリン
空想のゲリラ
おれは間違っていたのか
ロマンセロ長靴 [単行本初収録ヴァージョン]
ハンガリヤの笑い
観念論
毒虫飼育
くらい日曜日
夜の街で舞う
非合法の午后
憑かれてる日のデッサン [「河口眺望」]
狂児かえる
末裔の人々
原点破壊
食虫植物譚
地中の武器
十月の心
沈黙への断章
餓鬼図・抄 [単行本初収録]
彼方へ
原野へ
遠くの夏
涸れ川の岸で
男の児のラグタイム [単行本初収録]
老戦士の昼休みの詩学

第二部 散文撰

民謡をさぐる
蒼ざめたる牛
死者と詩法 [含「除名」/単行本初収録ヴァージョン]
死にいたる飢餓
拒絶の精神とは何か
飢えた子供に詩は何ができるか
読書遍歴
詩と自由
亡びに立つ
歌形と異郷 [単行本初収録]
生涯のように [『現代批評』版/単行本初収録]

解説 黒田喜夫の動物誌 (鵜飼 哲)

解題
編集後記

装画:田中千智
装幀:宗利淳一

 

「黒田喜夫がその生涯を賭して希求した「戦後」とは、わたしたちが生きるこの「現在」のことではけっしてない。そしてまた、早くかれが透視していたように、日本資本主義は、着々と、いくどもねじれながら、「自然回帰=日本回帰」へと「国民」を動員しつつある。黒田喜夫不在の30年とは、わたしたちの敗北の年月にほかならないのだ。それゆえ、ひさしく彼岸へと忘却されてきた黒田喜夫は、これまで以上に、むしろこれから読まれ、反芻される契機をもつ。その意味で、かれこそ「最後の戦後詩人」とよぶにふさわしく、その表現は、その生は、現在なおここに脈動している。そのことを全力で想起し、確認しなければならない——そういうやや性急な一心で本書は企画された」

——「編集後記」(共和国)より

 

著者プロフィール

黒田 喜夫(クロダ キオ)
詩人。1926年2月28日、山形県米沢市に生まれ、同寒河江市に育ち、1984年7月10日、東京都清瀬市に没する。
著書に、『不安と遊撃』(飯塚書店、1959年12月、第10回H氏賞受賞)、『地中の武器』思潮社、1962年12月)、『死にいたる飢餓』国文社(1965年6月)、『詩と反詩』(勁草書房、1968年5月)、『負性と奪回』(三一書房、1972年2月)、『彼岸と主体』(河出書房新社、1972年6月)、『自然と行為』思潮社、1977年9月)、『一人の彼方へ』(国文社、1979年3月)、『不歸郷』(思潮社、1979年4月)、『人はなぜ詩に囚われるか』(日本エディタースクール出版部、1983年12月)、『黒田喜夫全詩』(思潮社、1985年4月)がある。

 

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